2013年6月23日日曜日

日本建築史②_神社建築

過去問は、
問題コードが赤字のものは×問です。簡単な解説をつけておきます。詳しくは合格物語へ。

伊勢神宮
05251
「棟持柱」と「神明造り」とは,建築要素と建築様式の組合せとして正しい.
18251
「神明造り」とは,切妻造り,平入りとし,柱はすべて掘立て柱を用い,2本の棟持柱があり,平面四周に高欄付きの縁をめぐらす形式である.
19243
勢神宮内宮正殿(三重県伊勢市)は,東西に隣接する南北に細長い二つの敷地のうち,式年遷宮によって交替で一方の敷地を用いて,造替が繰り返されてきている.
22021
「神明造り」の特徴として,切妻屋根の棟の上に棟と直交する円形断面の堅魚木が並び,棟の両端に斜めに突き出した千木がある.

出雲大社
13255
出雲大社本殿(島根県)は,正面の片方の柱間を入口とした非対称の形式をもつ中門造りの神社建築の例である.
(中門造り(コレは民家の形式の一つ、南部曲り家のようなL字形平面)→大社造り)
18252
「大社造り」とは,切妻造り,平入りとし,前殿と後殿とを連結し,両殿の間に生じた屋根の谷に陸樋を設ける形式である.
(問題文は大社造りではなく八幡造りの特徴、大分の宇佐神宮が有名)

住吉大社
18253
「住吉造り」とは,切妻造り,妻入りとし,平面は前後に外陣・内陣に分かれ,前後に細長い形状であり,回り縁・高欄がない形式である.

オマケの
春日大社
18254
「春日造り」とは,切妻造り,妻入り,丹塗りとし,正面柱間は1間のものが多く,土台を設ける形式である.
この年(H18)は神社の形式という問題で数合わせで引張りだされた感じ?
正答枝(×問)は18252の出雲大社。
新問は正答枝になりにくい説が実証されてます<マテ

厳島神社
13254
厳島神社社殿(広島県)は,宮島の海浜に設けられたもので,自然美と人工美が巧みに調和している.

ちなみにこの年(H13)は、
13251・・日光東照宮 ←この問題は,コード「09255」の類似問題です.
13252・・本願寺飛雲閣←この問題は,収録過去問題に類似しない新出問題です.
13253・・姫路城   ←この問題は,収録過去問題に類似しない新出問題です.
13254・・厳島神社  ←この問題は,収録過去問題に類似しない新出問題です.
13255・・出雲大社  ←これが正答枝(×問)ですが、この問題は,コード「05251」の類            似問題です.
なので易問です。
(出雲大社は×問になりやすい^^;<マテ
こういう年もありましたが、落ち着いて読めば解答は難しくなさそう。
合格物語で新問とされる年ですね。何かあったのかな?

2 件のコメント:

  1. そういえば、先日の大型木造の講習会で、
    伊勢神宮の「20年毎」は
    ・森を育て(次世代の森を育てる)
    ・技を伝え(20年で大工の技能を次世代へ伝える)
    ・木の文化を引き継ぐ
     (木の文化は同じものを作り替えられる技能によって
      永遠に文化を伝える)
    と言ってました。
    なるほどなー。って。<こんなことでない

    返信削除
    返信
    1. こんにちは。
      伊勢神宮の式年遷宮には諸説ありますが、
      文化的な背景を抜きにすると、基本的には、堀建の白木柱という施工の問題があります。
      そんなに持たない造り方です。
      同時期に建造の法隆寺は修理しながら今まで持っているので技術的な問題ではないと思いますが。

      (以下出ないけど)
      伊勢神宮の式年遷宮は天武天皇が定めて初回は持統天皇(天武天皇のキサキ)のときだったらしいのですが、回を重ねるうちに、用材の檜が周辺で調達できなくなって三河、美濃、伊勢とさまよい今は木曽谷らしい。
      大正時代に周囲の山で計画植林を始めて、今回の遷宮でも間伐材を使用するようですが、本格的に使い始められるのは100年後くらいとのこと。樹齢200〜300年は必要なのだとか。全部をまかなえるようになるのは25世紀頃になるらしいです。
      高齢化が進むといってもここまでは・・生きてられない^^;;;
      いずれにしてもサスティナブルは大事だと思いますけれどね。

      削除