2014年3月30日日曜日

合格水準_17

今回の課題は要求室の床面積がほとんど適宜でした。
とはいえ、
・和室10畳+床の間&押入れ
とか
・和室12畳+洗面台、便所&押入れ
という指定があれば、最低限の面積は想定できるはずです。
畳の大きさがわからないというのではさすがに建築物の設計に必要な基本的知識をが不足していると判定されても文句が言えなさそう。
何度か記事にしましたが、ココのところで減点されたのではという案が12案ありました。
(ランク1が1案、ランク2が7案、ランク3が3案、ランク4が1案)
合格案もあるので絶対的な要件ではなかったかもですが、難しいことを聞かれているわけではなく、無難に900×1800くらいで描いておけばいいだけの話です。
(とりあえず形状(要求室の機能性)は後の話)


ここまで見た不適合や不整合の56案は、1案だけ合格案はありますが「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、」ということ以前のミスだと思います。
不合格だった119案の方の半数近くは、採点の土俵には乗っているのかもですが実際は?
作図の練習とかは事前に準備しておけることなので、確実に身につけておいた方が合格しやすくなると思います。
採点の土俵に乗れたのは・・
新制度になってからの製図試験は、条件をクリアするかどうかということより
(ほとんど条件の縛りはないので、よっぽどの考え違いをしない限りすんなり納まるはずです)
○建築設計全般に関する基本的な知識・能力を確認するために、
 &
○専門分化している建築設計を調整し、取りまとめていく基本的な知識・能力等を確認するために、
ということで課題と採点基準が作られているはずなので、
図面が正確に描けなかったり、常識の範疇のことをはずしてしまうと厳しいと思います。
難しいことではないので、いろいろな課題を解くことより、2、3回キチンと手を動かして、本試験課題を解き直すのが手っ取り早く身に付ける近道だと思います。

合格水準_16

ユープラで、「与えられた内容及び条件を充たす云々」以前に、
(重大か軽微なのかは別にして)図面相互の不整合もしくは計画の要点等との不整合で減点されたのではと思われる案が41案あります。(見落しもあるかもですが)
参加案155案の四分の一強で、ランク2が11案、ランク3が26案、ランク4が4案。
また、構造・設備で不適合と見なされたのではと思われる案が3案。
(ランク2が2案、ランク3が1案)
構造種別は自由なので、構造的に成立すれば何でもいいのだと思いますが、シロート目で見ても無理がありそうなものはさすがに減点がありそうです。
また、設備もこんなん↓も考えられなくはない。(本当ですかア〜??、katuzo_sanパクリ)
ダクトは外部露出配管ですが何か( ̄^ ̄)ゞ
DSが計画されてない合格案もけっこうありますが、ダクトルートがコアや吹抜け、スラブを下げた浴室に囲まれているのではさすがに厳しそうです。

2014年3月29日土曜日

合格水準_15

新制度になってからの要求図書に梁伏図があります。(今のところ毎回見下げ図)
要は、指定階の矩体平面図を描いて直下階の梁を描き込めばいいだけなのですが・・・

階下の梁を点線表記するか実線でもいいのかとか話題になったりしますが、標準解答例を見る限りどちらでも可です。基本は作図でミスをしないで計画したものが採点者に伝わるかどうか。当然のことながらマイルールとかは通用しないので標準解答例の描き方に倣うのが無難だと思います。

今回の標準解答例でいうと、
架構のイメージはこんな感じなんだと思います。
標準解答例イメージ(細かなところはテキトーに描いてます…^^;
なのでー、2階梁伏図(2階からの見下げ図)は
矩体(柱、梁、コア、スラブ(抜くところを表記))を描いて、
梁伏図01
(*ルーフバルコニー部の柱は、2階スラブまでで2階には出てこないので点線表記)
必要な事項として、
主要な柱、大梁、小梁及びスラブは構造部材表の符号を明示します。
梁伏図02
床スラブ符号(&柱符号も?)は特記「すべてS1とする」で可。
図面なので、寸法線くらいは描きます。
梁伏図03
小梁位置の寸法まで描いた方がいい気もします。(→昨年までの解答例参照)
また、防水のことを考えると浴室の壁や外壁は躯体壁(RC壁)にするのがフツー、
またコアもRCのつもりなら描いておいた方が無難です。
絶対というわけではないので、描いてないから減点ということは無い気もしますが・・
梁伏図04
間仕切壁は乾式でも特に問題はないと思います。
あと、過去の標準解答例では、浴室や屋上のスラブレベルも下げているので、
「オレ知っているぜ」をアピールをするのもいいかもしれません。
梁伏図05
ただ、基本はミスしないことなので、
スラブ抜けを描き忘れない、上階に出ない柱をわかるように描く>スラブレベル下げを描く
だと思います。
無難(ミスが少なくなる)なのは、階下のものは点線表記にしておく方が考えないでも描けそう。点線は時間が掛かるといっても6コマ×4コマなら2分くらいの差です。
描き終わらないときはエマージェンシー発動もありですが、平面図との不整合とかは結構大きな減点がある感じです。躯体壁との区別もついて見やすいし。
無難な梁伏図
符号も図面を90度回転させて書けばいいので、Y方向の梁は文字を梁に揃えて書いておくとチェックで描き漏れ等は少なくできそう。
採点は、提出した答案用紙の見た目が全てなので、合格案と見なしてもらうためには、ミスをしにくい方法で慣れておくことだと思います。

【追記】
トーゼンですが2階からの見下げずなので、となりに描いた2階平面図と同じ見えがかりになるはずです。昨年からのレイアウトだと描きやすいのですが、反面不整合が目立つので注意が必要です。
2階平面図

合格水準_14

静かにユープラが終了した模様。と思ったら
検証会でユープラ再現図126案について合否基準を分析し,その結果を発表されたnaraさんが
期間限定ブログを、オットマチガエテマスヨ〜、開設された模様(→naraにっき
宙吊り状態でしたが、2月末から書き始める予定だったものを一月遅れでアップしていきます。

今回のユープラ公開案は176案ありましたが、解き直し、未受験、不明(連絡無し)の案を除くと155案でした。
ランクの内訳は、
ランク1・・・36案(23.2%)
ランク2・・・67案(43.2%)
ランク3・・・44案(28.4%)
ランク4・・・  8案(  5.2%)
です。

なお、センターの試験結果データでは、
実受験者数:9,830名、合格者数は4,014名、合格率40.8%ということだったので、ユープラ参加案の趨勢は本試験の趨勢とは違っています。

試験元が公表する合格基準等についてには、
合否判定における試験の「採点のポイント」、「採点結果の区分」は、次のとおりである。
として
と書かれています。

ユープラ参加案でいうと、
地階を設計してあるもの・・地上2階建てでないものに該当
建築面積が1,057㎡あるもの・・「建築面積が1, 050㎡以下でないもの」に該当
宿泊室Aが5室しか計画されていないもの・・次の要求室・施設等のいずれかが計画されていないものに該当
ということで疑問の余地はないのですが、
図面相互の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落というのは、どういった不整合が重大なのかそれ程重大ではないのかがわかりにくい。まあ不整合のある図面を書かなければいいだけのことではあるのですが・・

前述のnara日記”には、・課題文の条件を満たすこと。(前提条件)
と書かれていましたが、
検証してみると、もうひとつ前段があるのかなという感じがしています。

試験元が合格発表時に公表する「合格基準等について」には、
一級建築士試験「設計製図の試験」は、「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う」ものであり・・
と書かれています。
設計図書等の作成とは、要求図書として提出する答案のことですが
・要求図面(事前に公表されます。1階平面図兼配置図、断面図、梁伏図、他)
・面積表(曲面とかで設計しない限り、掛け算と足し算、引き算です)
・計画の要点等(日本語)
を答案用紙の枠内に黒鉛筆で記入して提出します。
なーのーで。
課題文の条件を充たす云々以前に、図面が描けて聞かれたことに答えられることが必要です。
建築士の資格試験なので、図面が描けない(作図にミスが多い)のではさすがに「知識及び技能」を有するとは見なしてもらえないと思います。

2014年3月19日水曜日

シート防水の重ね幅

合格物語の解説集の表は、
解説集
オッサンが蓮茶姫さまにレコメンしてるのをのぞき見?して買った本だと、
(→ http://keepgoingup.blogspot.jp/2012/06/blog-post_11.html もっといいものもあるのかもですが
現場監督さんの「バイブル」・・本当ですか?
この表を見て、「平場と立上がり」の納まりがわかる人はいいのだけれど、
「え”」となってしまう人(ワタシです…^^;)用に参考資料です。
シート防水:納まり
参考:合成高分子ルーフィング工業会H.P.(http://www.krkroof.net/method/index.html
試験的には出ても1枝なので深入り不要ですが、覚えるなら正確に覚えておかないと点にならないこともありそう。

2014年3月14日金曜日

冷凍サイクル

合格物語の解説集の図を切り貼りしてに色を塗ると・・
基本は、冷媒の相変化(気体なのか液体なのか)と熱交換(気化(吸熱)、凝縮(放熱))が
どのように起きているのかです。

・圧縮機:低温・低圧のガス冷媒をピストン等で圧縮し、高温・高圧のガス冷媒にする(熱吸収)
・凝縮器:高温・高圧のガス冷媒から熱を放出させて、常温・高圧の液状冷媒になる(熱放出)
・膨張弁:常温・高圧の液状冷媒を、細孔(細い管)をくぐらすことにより、減圧と流量制御を行い、低温・低圧の液状冷媒にする(熱放出)
・蒸発器:低温・低圧の液状冷媒が熱を吸収し、低温・低圧のガス冷媒になる(熱吸収)

となります。細かい違いはありますが、
圧縮を機械エネルギーで行えば圧縮式冷凍機。
熱エネルギーで行えば吸収式冷凍機。
エンジン動力を利用しているのがカーエアコンです。
また、凝縮器と蒸発機の使い方で温熱も取出せます。
熱交換器を通したパイプに空気を通せば冷風、温風発生器に、水を通せば給湯器(エコキュート)やチラー(冷水機)になります。

冷凍サイクルというのは、上記の
冷媒を圧縮凝縮(液化)→減圧→蒸発(気化)→圧縮→・・
という連続的な状態変化を循環させて冷媒の気体と液体の相変化の時の熱エネルギーを利用して冷凍作用を行わせるものです。
冷媒の相変化と圧力の関係を示すためにp-h線図(圧力−比エンタルピー線図)というものが使われます。
X軸に比エンタルピー(冷媒1kgの熱エネルギー)Y軸に圧力を取るのですが、深入りですね。
日本冷凍空調工業界のHP(http://www.jsrae.or.jp/E-learning/E-learning.html)に簡単な例題が載っています。
細かなことはともかく、具体的な例題なので実際の温度や圧力の例がわかります。

2014年3月11日火曜日

都市、とし、トシ

一冊も読んだことないです。
語呂が作れないので、イメージで覚えちゃえ作戦…^^;
都市、とし、トシ
あまり役には立たなかった・・(ーー;

対数に比例

環境【18061】の解説には、
ウェーバー・フェヒナーの法則によれば,「音の物理的刺激の対数が感覚量にほぼ比例する.」とわかる.
と書かれていますが、
[感覚量]=k log[刺激量] ←(刺激量の対数)と(感覚量)とが比例関係にあるということ。kは比例定数。
感覚量は、刺激量の強度の対数に比例して知覚される。
とか
感覚量が等差級数的に変化するとき、物理量は等比級数的な変化となる。
ともいえます。

わかりやすい例として星の等級があります。

(どーでもいいことですが、星の等級は英語でmagnitude。地震のマグニチュードと同じです。)
1等星、2等星、‥‥ということばは皆さんも聞いたことがあることと思います。このような分類は、紀元前150年頃、ギリシャの天文学者ヒッパルコスがはじめたもので、夜空でもっとも明るい星たちを1等星、次に明るい星を2等星、そして眼で見えるいちばん暗い星を6等星と名付けました。(国立天文台 HPから)
19世紀になると、ジョン・ハーシェルによって
1等星が6等星のおよそ100倍の明るさであること
が示され、ノーマン・ポグソンによって5等級の差が100倍に相当し、
1等級の差は、1001/5 ≒ 2.51188・・倍に相当すると定義されました。
要するに、
ハーシェルの発見
(1等星の明るさ)≒(6等星100個の明るさ)ということが示され、
2等星、3等星・・というのは明るさを5等分したものではなくて、
人間の明るさの感覚は等差ではない
等比の関係、1等星(乙女座のスピカ等)は2等星(ポラリス(北極星)等)の2.5倍の明るさという関係があります。
等比
細かな内容はともかく、人間の感覚で等間隔(1等星から6等星)に感じられるのは、物理量を等比的に分けたときということ。
こういったこと(ウェーバー・フェヒナーの法則)が成り立つもののひとつに音の感覚量があります。
(他に、重さ、味、匂い、寒暖の感覚、さらにはお金や時間の感覚等があるようです)

【追記】
ポグソンの式は、
 n-m=2.5log(Lm/Ln) (n,mは等級、Lm,Lnは光量)
というものらしい。でません。

【追記の追記】
地震のマグニチュードは発生するエネルギーを対数で表した指標で
 log10 E = 4.8 + 1.5 M
という式が成り立つらしい。
ということは、マグニチュードが1大きいときは、
 logE= 4.8 + 1.5M ・・・・比較する地震のエネルギー
 logE= 4.8 + 1.5(M+1)  ・・マグニチュードが1大きい地震のエネルギー
           = 4.8 + 1.5M+1.5
なので、
 logE- logE= 1.5
 log(E1/E0) = 1.5
エネルギーの比は、
 E1/E= 101.5 = 10(3/2) = √10= 10√10 ≒ 31.6(倍)
等比なので、マグニチュードが+2だと、
 10√10 × 10√10 ≒ 998.6(倍)
約1000倍です。 
・・・
東日本大震災 は、 気象庁マグニチュード8.4(モーメントマグニチュードは9.0
阪神・淡路大震災が 気象庁マグニチュード7.3

微力でも続けていくこと。

2014年3月9日日曜日

レベル計算

音響で出てくるdB(デシベル)というのは、範囲の広い数値を扱いやすい「数値」にするための表示方法。
【20061】の解説に、音の強さの基準値
  
と書かれていますが、これって0.000000000001のことです。
こんなに桁数の大きな数値では、扱いにくいので扱いやすい「数値」にします。
これが指数表記(逆関数が対数表記)です。

レベル表示というのは、
ある「測りたい値」を「基準値」で除して常用対数をとって表した尺度のことで、
ベル[B]といいます。
  
*電話を発明したグラハム・ベルさんに由来するらしい。
ただ、この尺度ベル[B]では尺度の目盛りが粗すぎるので、1/10単位のデシベル[dB]をつかいます。
メートル目盛りでは大雑把すぎるから、10センチ単位(デシメートル)の目盛りが入ったスケールを使うような感じ。
**デシ(d)というのはセンチ(c:1/100)やミリ(m:1/1000)と同じ単位系の接頭辞。1/10の量であることを表します。
なので、
  
となります。このベル[B]とかデシベル[dB]という尺度のことを「レベル」といいます。
また、対数表記は人の聴覚の大きさに合う(ウェーバー・フェヒナーの法則)ということも対数表記を使う理由となっています。
イメージとしては、10dBの低減量を聴感で、音が半減すると感じる(1/2になる)ということ。

[dB]というのは広いレンジの量を扱いやすくした表現に過ぎないので、加減や平均を出したりするときには、そのままでは足し引きできません。
選挙カー(100dB?)が2台きたら200[dB]とするのは間違い。
 100[dB]+100[dB]≠ 200[dB]
100[dB]を真数に戻して計算します。

対数の計算は、(出るとしたら)こんな感じ。

2014年3月2日日曜日

天井(ウラ側ではなくて)

週末は障害者水泳の記録会で、静岡県立水泳場へ。
いつもは静岡県富士水泳場なのですが、
天井脱落事故でまだ使用できないので場所替えです。
(→http://www.mlit.go.jp/common/001007799.pdf

コチラもその前に事故があったのですが・・・
天井を見ると、



ネットが取り付けられています。
通称:どろな、オットマチガエマシタ。
COLO杖(転ばぬ先の杖)…^^;(本当ですか・・)