2014年5月23日金曜日

Low Emissivity_2

日射熱取得率:通称
これはイタチ





オットマチガエマシタ
η(イータ)値は、
[SC値(Shading Coefficient):日射遮蔽経数]=(η値:日射熱取得率)/(3ミリフロート板ガラスの日射熱取得率)
で表されます。
つーことは
η値(日射熱取得率) = 0.88(標準ガラスの熱取得率) × SC値(日射遮蔽係数)
 (*簡単に書くとη = 0.88 SC)
つまり、η値(日射熱取得率)というのは、標準ガラスの熱取得率に掛ける係数(日射遮蔽経数)ということ。
なので、
η値が大きい(要はい、遮熱が悪いトモイウ)・・SC値が大きい(基準の1に近い、0.9とか)
η値が小さい(要はしい、遮熱効果ありトモイウ)・・SC値が小さい(ゼロに近い、0.1とか)
となります。

基準ガラスの3mmフロート板ガラスの遮熱性能は、SC値:1.00、η値:0.88ですが、
日射(可視光とは違います)が、ガラス面に垂直に入射したとすると、
 反射率:  7.8%
 透過率:86.7%
 吸収率:  5.7%(コレは室外側と室内側に分かれて再放熱されます)
になります。
コレを改善(遮熱性能を良く)するためには、透過率を小さくして
・吸収率を大きくする(熱線吸収ガラスにする)
・反射率を大きくする(熱線反射ガラスにする)
ということが考えられます。
6ミリガラスのデータで比較してみると、
透明ガラスを熱線吸収ガラス/熱線反射ガラスにする
0.85(6ミリなので3ミリより若干日射が遮蔽されます)だったη値が、
それぞれ、0.63、0.69と下がります。
(ただし可視光も遮るので室内は暗くなります。といって照明を点けると発熱で暑くなります。
通称イタチごっこ・・本当ですか?くだらないことスンマセンm(_ _)m

透過率を小さくした上で、室内への再放熱を小さくすると更に日射遮蔽効果が増します。
再放熱は、日射吸収したガラスと室内外の熱抵抗の比によって再配分されるので、室内側の熱抵抗が大きい方が室内側に再放熱される割合は小さくなります。複層ガラスの場合には、室外側のガラスにより多くの日射を吸収させた方が室内側への再放熱の割合を小さくすることになり、遮熱に対しては有効になります。
なので、Low-E複層ガラスの場合には、室外側のガラスをLow-Eガラスとした方が室外側ガラスに吸収された日射は、Low-E膜の低放射効果によって室内側への放射が抑制され、吸収された日射は室外側により多く再放熱されることになり遮熱効果が高まります。
複層ガラスの室外側に日射を吸収させて室内への再放射を抑えるのが遮熱では効果的
透明複層ガラスでは0.80だったη値が、0.42、0.64と下がります。
特に外側をLow-Eガラスとした複層ガラスの遮熱効果が高いことがわかります。
*ガラスの熱・光学性能値は旭硝子総合カタログ・技術資料編からの転載です。

【追記】
ガラスの熱特性は
JIS R 3106:1998(板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法)で規定されているので、これに基づいて算出できるようです。(やりませんが…^^;

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