2014年6月15日日曜日

崩壊メカニズム

メモです。
構造文章【15215】の鉄骨造ラーメン構造の崩壊メカニズムは、
はり崩壊型       パネル崩壊型       柱崩壊型
代表的な崩壊型の種類
全体崩壊型
・はり崩壊型・・・各はり端部と1階柱脚部に塑性ヒンジが生ずる
・パネル崩壊型・・柱・はり接合部のパネルと1階柱脚部に塑性ヒンジが生ずる
層崩壊型
・柱崩壊型・・・崩壊する柱の脚部と頭部に塑性ヒンジが生ずる
とが考えられます。
実際には、部分的にパネルや柱に塑性ヒンジが発生する場合でも全体崩壊になることもありますが。

問題文は、
冷間成形角形鋼管を柱にしたラーメン構造は,はり崩壊型又はパネル崩壊型となるより,柱崩壊型となるように計画することが望ましい.
というものですが、
地震時に建築物に入力するエネルギーは、崩壊メカニズムが全体崩壊型の場合には、全体の塑性ヒンジで吸収されることになりますが、層崩壊型の場合には、崩壊する層の柱端の塑性ヒンジで吸収されることになり、地震時の損傷や水平変形が集中するため変位量も大きくなります。
冷間成形角型鋼管を柱に使用した場合、
常温で鋼板を曲げ加工して製造しているのでコーナー部が塑性化しており,全断面を有効とみなせない(【09205】解説)
ので、大きな塑性変形性能が期待できません。
→損傷が構造体全体に分散される、はり崩壊型やパネル崩壊型の方が望ましい。
ので、問題枝は不適当。
また、鉛直荷重を支持する部材の破壊は倒壊に至りやすいので、できるだけこれらの部材(柱や柱脚)は塑性化させないようにすることが望ましいことからも不適当。
なんだと思います。

【追記】
「冷間成形角形鋼管設計施工マニュアル」にある図はこんなようです。

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