2015年1月13日火曜日

合格水準

センターに設置された試験委員会作成の標準解答例が公表されました。習得すべき知識及び技能の目安を示す資料として合格水準の標準的な解答例を示すことを意図してつくられたものということです。
P代表は、試験直後のメルマガで
この試験で判断根拠とできるのは,2つしかありません.
それは,講師のアドバイスでも,ネット上の匿名の書き込みでもありません.
根拠と成り得るのは,センターが公開している標準解答例と本試験の合否結果の検証のみです.と書いていた。(ウ、ウラ指導は?と思ったのはナイショだ…^^;

「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」試験なのですから、設計条件(課題文)を大筋で標準解答例に示されている方向でまとめられていれば、そう悪い判定を貰うことはないはず。といっても特別なことをしなければいけないわけではなく、勝手なルールやセオリーとかでハードルを上げたりしないで素直に聞かれたことに答えるだけなんだと思います。

今回要求された「道の駅」は、お約束のゾーニング&動線計画の他に、
勾配屋根の形状を活かした室内空間となるように計画する。
 &
自然採光及び自然通風を積極的に取り入れる計画とするとともに、日射の遮蔽にも配慮する
という条件がありました。
標準解答例は、
標準解答例1
標準解答例2
となっていて、建物中央にレイアウトしたエントランスホールの中央or両端に吹抜けを設けて渓流側にも開けた計画となっています。渓流からの爽やかな風が通り抜ける明るく開放的なエントランスホールを中心に各部門が配された「道の駅」がイメージできます。
ゾーニング最優先で、駐車場側がオモテ(正面)、その反対側がウラ
というのはセオリーなのかもですが、設計条件(課題文)を素直に読めば、1コマくらいは開けて風通しのいい空間にしてもらいたかったのかなという感じはします。
あと、気になっていた駐車場の駐車マス配置ですが、やはり車路で開けているところが正面っぽいような気がしなくもない。L型のPのときはコーナー部分が・・とかいうセオリー?より設計条件(課題文)を優先したたほうがまとめやすくなったのかもしれません。

標準解答例1
標準解答例1
は、イメージとしては、ガラス張りの建物。
駐車場の道路に対して開けている部分に地域特産品売場をレイアウトして、風が通り抜ける気持ちのよさそうなエントランスホールを挟んで休憩・情報スペースを配置しています。ウラは南東、南西に振分けたようなイメージ。

標準解答例2
標準解答例2
は、壁に被われた壁面に必要な開口部を開けたような建物の感じ。
エントランス前のアキを駐車場の道路に対して開けている部分に向けるようにしてあり、入口を入ると吹抜けのある開放的なエントランスホースの正面に地域特産品売場の入口がレイアウトされています。ウラは西側でまとめています。
当然ですが、エントランスホールを起点にした各利用者ゾーンへの方向性は明快で、習得すべき知識及び技能が明確に示されているんだと思います。そりゃそうだ。
ついでに言うと、車椅子使用者用駐車場からエントランスまではピロティor庇が計画されていて、バリアフリーに対する配慮なのかも。実例でもテントが掛けてあったりと配慮されている例が多いと思います。

ということくらいができていれば、このくらいのいこと
標準解答例1
標準解答例2
では、
審査員特別賞が出たのかもしれません(淑女限定なのかもですが^^;;;)・・・本当ですか?
(バルコニーや屋外テラスというのが意味深ではありますが。)

4 件のコメント:

  1. たっくんまま2015年1月14日 12:33

    satoさん、いつもブログ勉強になります。

    ユープラを検証して

    「課題文」の内容を素直に計画する、

    当たり前のことですが、
    試験当日、受験生が勝手に思い込みをして
    ハードルを上げて難しくしていることがわかりました。

    自分も同じように「ヤラカシ」てました。

    この検証を活かしていこうと思います。

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    1. こんにちは。
      試験元の公表する合格基準等に書かれている通り
      「設計製図の試験」は、
      「与えられた内容及び条件を充たす・・・作成を求めて行う。」
      ものなんだと思います。
      なので、準備さえできていれば
      10回受けて10回合格できるはず。
      いい準備しましょう。

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  2. さすが試験元、心地よい空間を作っているなー(゚o゚;;
    と 吹き抜けの使い方について
    感心しました

    そして 駐車スペース近くに
    ピロティを作っている以外は
    建物を削らずにフルに使っているので

    12月まで私が考えていたような
    先に数コマ引いて残りでプランする
    というやり方は

    試験元が望むような、
    与えられた敷地を最大限有効に
    活用して 心地よい空間を作る
    という考えとは違う、と
    改めて感じました

    沖縄製図試験で描いた
    大きな吹き抜けが
    改めて気になってきますが^^;
    過ぎたるは。。。なので、
    他の方のプランを見ながら
    沖縄の標準解答例を
    待ちたいと思います

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    1. こんにちは。
      今回求められたのが
      自然採光及び自然通風を積極的に取り入れる計画
      ということで
      (経済性とか省エネとかの)設計条件によっては
      大きな吹抜けというのはマイナス要素にもなります。
      「設計製図の試験」は
      あくまで課題文(条件)を充たせているかどうか
      です。
      挙動不審も楽しんじゃいましょう<マテ

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